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私が同業種の方々とお話ししたり、営業にでかけると時々、
Webディレクターは技術のことを熟知していなくてもいい、ですとか
Webディレクターは実作業(デザイン・コーディング・システム関連の作業)をせずに、プロジェクトの要件を決めたり進捗管理に集中するほうが理想、といったような事を聞きます。
私の場合は、制作の作業は行いません。
厳密にはデザイン(絵を描くこと)の前の段階である「情報設計」の場面で、サイトマップやワイヤーフレームを作成しますが。手を動かす場合は資料作成、議事録作成、進捗管理がほとんどです。
もちろん書籍や雑誌を買いあさりますが、私は知識を網羅的に抑えるスキル、判らないことを訊くスキルを重視しています。
一方で、Webディレクターにスペシャルゼネラリスト(何でもできるし、一つ一つの出来も素晴らしい人)としての資質が求められていたりもします。
理由は主に3つ、Webディレクターは大体がプレイングマネジャー(仕事に携わりながら管理も行う)なので、現場のこと、Web制作のトレンドを抑えておくべきということ。何かしら手を動かした経験のある人は、より大きなスパンで行動するにしても、物事の飲み込みが早く(「あのとき苦労したコーディングはこういうことに直結していたのか」みたいに頭の電球がピカピカ点滅しやすい)、成果を出すまでのスピードが早いということ。そして、スペシャルゼネラリストは制作側のチームの求心力となりチームメンバーのモチベーションや(いい意味での)プレッシャーが存在するということです。
WebサイトやWebサービスの構築は、たしかに成果物ありきの話なのですが、
仕事に費やす時間の殆どは結果ではなくプロセスだ、という事実は、Webの仕事についても当てはまります。
プロセスから成果物へ—ボトムアップ的に考えると、あまり齟齬やストレスを生まないように、そして手戻りの元となる「取りこぼし」を防ぐために、知っていたほうがいい。できれば、出来ていた方がいい。
実作業の知識がある、素養がある、ということは、制作メンバー間でのひとつひとつの会話にテコが入っているということだと思います。
優秀なWebディレクターは制作面だけでなく、顧客や上司とのコミュニケーションにおいても「テコ」をいれている人なのでしょう。
もちろん、テコを当てにしてはいけないのですが。
言ってしまうと身も蓋もないのですが、何のスキルをどの程度求められているか、というのは所属しているチーム(制作会社)やプロジェクトの規模にもよります。
ですが、どこで仕事をするにしても、できていて当たり前、という考え方はつれないし、できなくてもいい、という言葉は思考停止や、低い次元での開き直りを招きます。
プロジェクトにおけるコミュニケーションの心地よさを目指していけば、自分がするべきことが見えてくるのだと思います。
まず、乱暴に区切ると、Webの仕事は「制作」と「制作の話をまとめる」という大区分があります。
あと、「運用する」という区分もありますが、今回は脇に置いておきます。
画像の上部は「制作フェーズ」です。
左端の丸は発注元の担当者、真ん中はWebディレクター、右端の小さい丸は制作者・実装をする人。
ディレクターは成果物を担当者に提出し、それに対し担当者はフィードバックを出します。
(言葉が不統一ですみません。成果物とアウトプットはほぼ同義で使っています)
小さい丸からDへ延びている矢印に書いてある文字は「output」。つまりデザインやプログラム。
Webディレクターは制作者に対し、指示やFB(フィードバック)を出します。
制作フェーズでは、Webディレクターは発注元の担当者と二人三脚かつ制作者と二人三脚で仕事を進めます。
画像の下部は、「制作以外のフェーズ」です。
左側は発注者側。「ボ」はボス。決裁者とか責任者。「担」は担当者。
右側の「P」はプロデューサー、「D」はディレクター。
左側から右側へ「オファー・FB」が出されます。
右側から左側へは「提案」が出されます。見積もりの提案、企画の提案、デザインの提案、戦略の提案…など。
つまり、Webディレクターはいろんな職種・立場の人たちの「間に立って」活動しているわけです。
先ほどの記事で、日頃(いや、日頃というほど頻繁ではないのですが)私が自分の仕事である「Webディレクター」は何をやっている人なのか、また、「Web検定」で(2007年現在)触れられているWebディレクターの定義について紹介しました。
『ウェブの仕事力が上がる標準ガイドブック 3 Webディレクション』によれば
Webディレクター
《大 きく分かれて2つの役割がある。1つはプロジェクト計画からコンテンツオーナーや発注者の要望をブレイクダウンし、制作作業が進められるよう設計書や仕様 書にまとめ、関係者間で認識をすり合わせ、調整する役割。もう一つは、設計書や仕様書をベースにデザイナーやコーダーに作業指示を出してアウトプットを入 手し、コンテンツオーナーに対してデザイン案や個別ページの確認を依頼、必要な調整を行って完成させていくという制作進行管理の仕事
である。》
※第二章「リソース管理」にある「デザイン開発における主要なプロジェクトメンバーの役割」の項に書かれた「ディレクター」の定義。
上記をフレーズごとに、私の理解や実務の場面での言葉(会話)を使って説明してみます。
その前に…はじめにお伝えしておきます。
・この記事の主な目的は「Webディレクターってなんだろう?」と思われている方たちへの説明。
つまり、読み手はWebディレクターを知らない老若男女および何かWebの仕事をしたいと思っている人、せざるをえなくなった人をターゲットにしています。
・Webディレクターの数、ないしWebディレクターの在籍する会社の数だけ、仕事ぶりもそれぞれです。
・会話例がある場合、実際はオトナ語で話され更に固有名詞(人名・会社名・サービス名)が加わります。
では、説明をはじめます。
1つはプロジェクト計画からコンテンツオーナーや発注者の要望をブレイクダウンし、
プロジェクト…期間や目的が限定されているお仕事。限定というのは永久に続くのではないという意味。
「A社のWebサイトを新しくする」「B社のWebサイトの管理が面倒なので何とかする」
プロジェクト計画は、「A社のWebサイトを新しくする」にはどうするか?について、リソース(資源。つまり働く人・コンテンツ・お金・時間…など)を考慮にいれて、計画をたてることそのもの、ないし計画の中身。
コンテンツオーナー…コンテンツの「ヌシ」。
コンテンツとは、ミクロな意味で言うと、情報を含んでいる何か。文字や図絵、映像、音声のそれぞれないしいくつか組み合わせたもの。
Webサイトをつくる上でのコンテンツは、あるジャンルやカテゴリーに属した情報のまとまり。スーパーマーケットに喩えるなら精肉コーナー、青果コーナー。会社のWebサイトにあてはめると、だいたいの会社のWebサイトには採用情報、サービス案内、本社へのアクセス…といった「コーナー的なもの」がいくつかあり、その裏にはA社に誰か担当の社員さんがいて、ああしてこうしてと指示したり、一家言もっている。
発注者の要望…「Webサイトをつくって」ないし「つくりかえて」、「コンテンツを追加して」などとお願いすること。できあがったものを「もっとこうして」「こんなんじゃお話しになりませんのでなんとかしてください」とフィードナックするのも要望のうち。
発注者は、厳密には書類レベルでの発注する人間と、受注者に対し電話やメール、打ち合わせで依頼をかける人間にわけられ、両者は必ずしも同じ人ではない。
ブレイクダウン…かみくだくこと。伝え手の言葉に5W1H+伝え手と受け手の両方がほぼ同じイメージをもてるような例示を加えること。
発注者の要望
「もうすぐバレンタインだから、TOPページにバナーつけてよ。ばーんと派手に!」
↓
ブレイクダウンした結果(例です)
「1月XX日より2月XX日まで、TOPページの「おしらせ」コーナーにバナーを設置。写真画像はA社のバレンタイン商品を使用、サイズは縦○○ピクセル、幅○○ピクセル。Flashやgifアニメーションは使用しない。デザインは文字のフォント、トーンは現状のサイトのイメージを踏襲しつつ、赤とハートを多めに使用し、2パターンを用意する。20代OLの興味をひきたてるものとする。A社担当者への一回目のデザイン案提出は1月XX日。」
日本語は曖昧な言語で、かつ日本文化の中で大人になった私たちは「言えば判るよね」という暗黙の了解が多い。以心伝心なフィーリングは貴重な感性であるが、Web制作においては、目に見えるもの(Webコンテンツ、Webサイト)を前提に仕事が発生しているので、二つ返事で仕事をしてしまうと、解釈の違いが生じ、出来上がってから「なんじゃこりゃー」となることが多い。
仕事の現場が日本語圏であっても英語圏であっても、伝え手と受け手は別の人間なので、頭の中に思い描いているものを一致させるように具体化していく。人はそれをコミュニケーションと呼びます。
ここでのWebディレクターの役割は、伝え手(発注者)の言いたいことを具体化すると共に、それが実現する(パソコンや携帯電話の画面に目に見える形にする)ための「なぜ・いつ・どこで・誰が・何を・どうやって」を明確にしてあげ、了解を得ること。
制作作業…上記の例でいうと、「ばーんと派手!」なバナーを目に見える形にすること(絵を描いたり文字を選んだり配色を考えたり、コピーを書くことなど)、そして掲載する先であるTOPページに載せるように加工すること。制作作業が進められるよう設計書や仕様 書にまとめ、関係者間で認識をすり合わせ、調整する役割。
大雑把に言えば、世の中に頼まれたものを具現化・可視化する作業です。
設計書や仕様書にまとめ…Webというものは、「餃子ください」と頼んで十数分後に焼かれた餃子が出てくるような、頼めば出てくるものではないのです。なにかと決めごとが多い。餃子だけを作っているわけでもなく、お金もそれなりにかかりますし、関わる人も複数になり、そう失敗はできない。
上記の「制作作業」をする制作者に「派手なバナーを」と頼めば、発注者本人かその知人でない限り、曖昧すぎて不安になります。ですので、建物で言えば設計書、料理で言えばレシピを用意して、制作ができるように準備をします。
文書は発注者の要望を聞き取り、ブレイクダウンした人がまとめるのが効率的なので、ディレクターが設計書や仕様書とよばれる資料に落とし込むケースが多いです。
Webサイトの質と、発注者と受注者のコミュニケーションの質を保つために、設計書や仕様書といった文書は存在します。
「決めごと」を文書にするメリットとしては、次の項目にも関連しますが、文書が存在しない時にくらべて発注者とのコミュニケーションもスムーズですし、継続して同じ制作者に依頼する際も、前に作った文書をもとに検討したり、改善することができること。トラブルを避けたり、予想外にお金や時間がかかるのを防ぐ役目もあります。
(資料は話し合いのベースになるので別名「叩き台」とも呼ばれます)
関係者間で認識をすり合わせ、調整する役割…餃子屋さんで餃子を頼む際もそうなのですが、オーダーしたら店員さんが確認しますよね。Web制作の場面でも、確認をとります。
大抵、確認をとるといっても一発OKではありません。「すり合わせ」と「調整」の結果、制作がスタートします。
ディレクターのアクションとしては、上記の参考文献に言及されていませんでしたが、まず打ち合わせを設定します。発注者から打ち合わせの日程を指定された場合も、行けるかどうかの返事をしたり、打ち合わせで何を話すかの議題を予告したり、資料を揃えます。これが案外、時間のかかるものです。
すり合わせというのは、制作者の「あなたの要望をブレイクダウンしてまとめたけど、こういうやりかたで進めてOKですか?」と確認をとり、それに対し
発注者に「うん」とか「いやーそうじゃなくて…」などと返事をもらい、確認をとりながらどういう考えを持っているのか、聞き出します。
一発OKでない場合や、さらなる要望が出た場合、「いやーそうじゃなくて…」ですとか「なんか違う」「それって時間かかりすぎじゃないの」「今はやりのB社っぽくできないの?」といった返答をもらった場合は、調整します。
調整は打ち合わせのその場で出来ることと、宿題として持ち帰り、(早いうちに)済ませるものの2種類があります。発注者に対し更に質問をしたり、時間がかからないようにするにはどうしたらいいか考えて提案したり、B社っぽいテイストかつA社らしさのあるバナーができないか、デザイナーさんに相談したり。
「いややはり難しいです」と要求を断ったり、妥協案を出すのも調整のうちです。
制作の前段階までの説明で、かなり字数を割いてしまいました。「その3」で「もう一つは…」以降の作業について述べたいと思います。
私は、公の場で自分を紹介する時、ないし人を通じ紹介していただく際に「Webディレクター」という職業名を用いたり、用いられたりしています。
テレビ番組のディレクター、CMディレクターであれば、会議室に詰めて企画を練っていそうとか、撮影スタジオで仕切ったりしている人なのかなと想像してもらいやすいのでしょう(テレビやCMのディレクターさん、私もイメージで語ってごめんなさい)。
でも、Webディレクターって。
判りづらいですよね。いや、「づらい」どころではなく謎の仕事でしょう。
実際に、Web制作関係者の集まりでなければ、ほぼ100%「何やってるの?」と訊かれます。
私は
「ホー
ムページを作るときに、いまは一人で全部請け負うってなかなか難しいんですよ。いろいろ難しくて複雑なのと、みなさん忙しいですから。そこで、何人もの人
でつくろうって時に、ページ作ってと頼む方のお話しをまとめあげて、一方でページ作りたい・作れるって人のできること、こういう風につくるけどどうする?
という話もまとめて、いったりきたりしながら、ホームページできるように進めていく役割をやってます。でも話をまとめてるだけじゃ、ホームページは完成し
ませんから、依頼する人に素材くださいとか、つくる人にページできてますか?などとお尻を叩いたりします」
…などと返答しています。
会話レベルではこのボリュームでお腹いっぱい過ぎるくらいです。
大前提として受発注が存在するのだけど、そこは会話なので割愛します。
大抵は上記の返答も半分くらいで相手から別の質問や感想がきて、それに返答して…。
なかには、「で、結局なんの仕事なのか判らないけど」という言葉をもらうこともあります(笑)。
どう言えば、ひとことで理解していただけるのでしょう。誰か知っている人がいたら教えてください。
以前は「Webをつくっていく上での、現場監督です」と自己紹介状に書いたこともあります。
もっとも、先方のWebサイトについてヒアリングを行い、私がその会社の社員だったらどういう役割をするか、説明をおこなった上でのことでしたが。
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ところで、社団法人 全日本能率連盟の登録資格に「Web検定(ウェブケン)」というものがあります。
Webに関する知識や経験を計る共通のモノサシ(検定)を設けることで、就職や転職に役立てたり、Webに関わるビジネスパーソンの間でコミュニケーションロスを減らす効果を狙うものだそうです。
そのWeb検定のテキストでもあり、Webにまつわる業務知識を解説した『ウェブの仕事力が上がる 標準ガイドブック』シリーズで、リテラシー、デザイン、ディレクション、プロデュース、プログラミングの5冊で構成されています(プログラミングのみ未発売)。
シリーズのうち『Webディレクション』『Webプロデュース』から、Webディレクターのほか、Web制作関係者の中でも混同しやすい職種名について調べてみました。
※《》内は引用
Webディレクター
《大
きく分かれて2つの役割がある。1つはプロジェクト計画からコンテンツオーナーや発注者の要望をブレイクダウンし、制作作業が進められるよう設計書や仕様
書にまとめ、関係者間で認識をすり合わせ、調整する役割。もう一つは、設計書や仕様書をベースにデザイナーやコーダーに作業指示を出してアウトプットを入
手し、コンテンツオーナーに対してデザイン案や個別ページの確認を依頼、必要な調整を行って完成させていくという制作進行管理の仕事
である。》
コンテンツオーナー
《営業部門や商品開発部門など、コンテンツの情報ソースを保有し、Webサイトを運営することでのメリットを享受する担当部門を指す。》
Webマスター
《企業のWebサイトの運営における最終責任者である。Webサイトの構築/運営を制作会社などに発注するプロジェクトマネージャー(PM)が兼任しているケースや、上位のマネジメントのみが特化して単独で行うケースなど、その職務は様々である。》
Webプロデューサー
《(コンテンツビジネスにおける正しい定義としては)ビジネスの成功に責任を持つ者》
《Webを用いたビジネスとしての成功に責任を持つ者》
…難しく言うと、かつ現場の人間向けの語彙を用いていうと、そういうことらしいです。
書き写していて肩が凝りました。
なので、会話ベースで、Webディレクターさんがどのような仕事をしているのか、次回の記事で紹介したいと思います。
(Webディレクターの数、ないしWebディレクターの在籍する会社の数だけ、仕事ぶりもそれぞれなのですが)
この年の瀬に感じるのですが、私は仕事をしていないと、怠け者すぎるほど怠け者なのだ思います。
動きは遅く、うっかりしていて、皮膚もたるんでいるように見えます。
フリーランスの人はプー(ニートでもいいよ)と紙一重といいますか、
実際、プーと働き者の切り替えスイッチは私の中の割と手の届くところにあって、
さまざまな意味で抱えているものが少ないのもあり、「プー」側への切り替えというのは、ごく簡単なものなのです。
勤勉なみなさまに申し上げるのは大変恥ずかしいのですが、私はプーの経験も短期間であれ数回ありまして、当時の習性や思い癖が体に染みついております。
確実に言えるのは、プーだった頃に世の中をボゲーっと眺めていた経験は、その後、本当に役に立っていることです。
私の稼業は、「溺れない」ことが大事だから。
瞬間的に、感情・体調・事情・政治…などに溺れるのは仕方ないとしても、やはりゴール(納期や目標)まで漕ぎ着けなくてはいけない。
プロジェクトは、少なくともディレクターにとっては、ドラマの舞台なんかではない。
私は時々、打ち合わせの時や、人と食事したり酒を飲んでいると、プロジェクトや接している相手の人生を、私の頭の奥の壁にストリーミングしているような感覚をおぼえることがあります。これがプー時代の名残。
いちいちクリアな視界で凝視してると疲れ果てるし、視界狭窄になるんです。
誰かが、プロジェクトの中枢を担うのであれ、一作業者であれ、疲れ果てると優先順位を見失います。根拠もなく優先順位がおかしくなると、リソースが損失したり、納期に響きます。
ぼんやりでもいいので、おおまかに掴んでおいて、体力を温存し五感を泳がせていると、パスが見える瞬間がくる。
ただし、これは仕事に慣れていって、緩急のつけどころや、都度自分に求められる成果物の精度・粒度を把握できるようになってからの話です。そうじゃないと、ただのボーッとした人や不思議ちゃんだから(笑)。
相手やプロジェクトそのものに飛び込むことと、脳内ストリーミング、それと数字や文字で表される目標とか目的、この3つを行ったりきたりして、バランスを保っているように思います。
泳ぎに喩えるなら、潜って水を掻いて息継ぎして、漂って、沈まないようにすることです。
さて来年は、どれだけジャブジャブと泳げるのか、もしくは波を楽しめるのか、ワクワクします。
Webディレクターと書いて「気遣いの人」とルビを振る、というのはアリでしょうか。
賛否を超えて理想論であり、
・Webディレクター≠制作職
・Webディレクター≒サービス業
という考え方です。
私のこれまでの経験や、交流会での雑談を聞く限り、そう思う人は少なからず存在しています。
(統計とっていませんが)
想像の域を出ませんが、同時にWebディレクター(以下ディレクターとします)といってもPM(プロジェクト・マネージャー)寄りにガリガリとミッション
を遂行すればいい(ないし、すべき)とか、「仕切り」こそディレクターの本質だとか、プロデューサーの補助としてマメに進行管理をするものだ、と思う方も
いらっしゃるでしょう。
特に最後の場合は、Webサイトの運用体制が自社で完結し、上司の権限が強い組織によく見られ、ディレクター当人もそうやって心理的にわりきっているかもしれません。
私は、Webディレクターと書いて「気遣いの人」とルビを振るのは本質であると信じている節がありますが、それはサービス業やグループセクレタリーの経験も影響しています。
そして、以前はサービスのスキルは丁稚奉公的に身につけるものだと思いこんでいましたが(ある部分では真実だと思いますが)、ようやく近年になって自分の中の「下僕っぽさ」が取れてきたと感じます。
※考えましたが、下僕っぽくなるのは性格の問題というより、結果論で、コミュニケーションのストレスや、誰かが「やらされてる」と思いこむネガティブさを、咀嚼も客観視もせず吸収し続けた結果ではないでしょうか。
昨日も、ある個人開業の方にヒアリングをしていて気づいたのですが、いまの私は
・気遣い=最適化(のために働きかけること)
と捉えているのではないか。
その方から「Webの更新を楽にして」「やりやすく」「コンテンツを整理して」と聞き出しているうちに、「最適化」という言葉が何度も出てきました。
ここでは気遣いとは最適化、心理面でいうと気持ちよく仕事をできること、と解釈します。それは大変ですが、適切にコミットして(かかわりあいに納得して)いれば、やっていて気持ちよいです。
一番実践的なのは、コミュニケーションにおいて、各メンバーのストレスや齟齬を0に近づけること(メールの書き方・送り方などなど)です。
さらに、「メンバーに発見の機会を与える・いまやっていることに発見があると気づいてもらう」ことも、最適化のうちに挙げられるのではないか。
みんな、発見することは大好きですし、発見は進歩の種であり、それ自体にセラピー的な効果もあります。
発見はいろいろな場面で起こります。たとえば、役割分担がキッチリとしたプロジェクトでは上流の(戦略を練る)レイヤーの出した仮説と、その裏付け(市場
調査やユーザーテストの結果など)を、デザイナーさんやライターさんに提示してあげること。FYI(For Your
Information、参考情報)のメールに気の利いた言葉を差し込んで、相手の作業が終わるころに送信すること。
発見は、きっかけこそ与えられても、相手の中で自発的に起こるものです。トップダウン式に押しつけるのではなく、依頼の根拠として・的確なタイミングで、
ポジティブなショックを与え、ふだんと使っているのと違う脳の部分(彼らも想像力や制作について日々考えています)を使ってもらうこと。もしこれが実現し
たらと思うと、想像しただけで嬉しいし、段取りした甲斐があります。